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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第11章 看病七日目 愛を交わす(R18)


そんなに跡継ぎを望むなら、伊勢と何故引き離したのか。
伊勢を愛していたのに。


(伊勢となら……いつか子を…)


そこまで考え、絶望する。もう叶うことのない夢だ。


(伊勢と無理やり引き裂いておいて、名も、顔も知らぬ女達をあてがうとは)


屈辱に身が震えた。


伊勢が亡くなって日も経っていないうちに、知らぬ女達が次々と部屋に用意された。

あからさまに誘惑してくる者、恐怖に慄く者、様々だ。


恥ずかしげに微笑む伊勢が浮かんで…儚く消えた。


黒い渦が心を飲み込み、何も考えられなくなる。
信玄の策で寺から舞い戻ったが、俗世の穢れが己をも汚していくようだ。


生涯不犯を誓った時から水面下で姉上に連絡をとっていた。
姉上の子を俺の跡継ぎに欲しいと…。


謙信「俺の血は俺の代で終わらせる。
 人を不幸にする不吉な血を次代に繋げるわけにはいかない」


暗い部屋で一人、堅く誓った。


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