第83章 嵐の前の日常
✿一気読み姫様はひと休み…していられない!?✿
幸村「遅かったな、ほら、餞別代わりにこれ、持って行け」
「幸村!信玄様と、佐助君も…!
わぁ、幸村、元に戻ったね。
ん?なんでおじさんの幸村を知ってるんだろう…ま、いいか。若い頃はこーんなに可愛いのになぁ」
幸村「余計なお世話だ!」
信玄「ははっ、同感だ。
しかし姫……君と会えなくなるのは寂しいな」
「え?なのんのことですか?」
佐助「毎日のように会っていたのにな。
だけど仕方がない。始まったものはいつか終わるものだから」
「ねぇ、皆どうしちゃったの。
佐助君や信玄様は越後に住んでるから、毎日会っているどころか、たまにしか会っていなかったじゃない」
信玄「お?姫がまだ夢現のようだ。
今なら俺にもチャンスがあるかな」
「し、信玄様!?なんで『チャンス』なんていう言葉を知っているんですか?」
信玄「ふっ、どうしてだろうな」
佐助「とにかく舞さんにちょっかいを出すのはやめましょう。
刀を振り回して追いかけられたらたまらない」
幸村「そうだな。舞、また会おうな。
金平糖、それしかないんだ。大事に持っていけよ」
佐助「時間がない、次の間に進んで」
「え?待って!よくわからないの、私どこに行くの?」
佐助「もうすぐわかる。じゃあね、舞さん。
君とタイムスリップできて、本当に良かった」
信玄「またな、姫」
幸村「早くあの人のとこに行ってやれ。
きっと首を長くして待ってる…」
「あ!」
しゃっ、パタン
「グス……よくわかんないけど寂しいな…」
??「「ママ!!」」
?「マー!」
駆け寄ってきたのは……?