第81章 不思議な夢

✿一気読み姫様はひと休み…していられない！？✿


顕如「ようやく来たか」

蘭丸「ようこそ☆舞様」


「え？え？顕如さん、お久しぶりです…？
　あれ蘭丸君には最近ずっと会ってた…よね？」


(顕如さんとは本能寺の夜に会って以来なのに、全然怖くない。知らない人のはずなのに知ってる…？)


蘭丸「ふーん、まだ夢現(ゆめうつつ)みたいだね」


「なんのこと？」


蘭丸「それは秘密。教えちゃいけないことになってるんだ」

顕如「お前の夫がしびれを切らさないうちに早く行け」


「そのことなんですけどさっきまで昼寝をしていたせいか、旦那様が誰か忘れちゃって…」


顕如「何…？」

蘭丸「大丈夫大丈夫♪
　襖をいくつか開けた先に必ず待っててくれるから」


「会ってもわかる気がしないんだけど…」


顕如「心から愛する者ならば、夢現(ゆめうつつ)関係なくわかるものだ。
　久しぶりにお前の顔が見られて良かった…行け」

蘭丸「顕如様も俺も、いつかまた会えるよ。
　その時までまたね、舞様」


「え！？蘭丸君、どういうこと！？」



しゃっ、ぱたん



「く〜、また開かない！声も通さないみたいだし、変な襖だな」


？「やぁ、待ちくたびれたよ？
　君があいつの奥さんになったんだってね……」



次の間に足を踏み入れたらそこに居たのは…？