第76章 姫の好奇心(R-18)
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「謙信様……………も……挿れ…て」
舞はそう言って、自分で胸を慰め、蜜口を晒すように足を広いた。
足の中心は既に溶けていて、行灯の灯りで蜜が艶々と光っていた。
花芽は赤く充血して痛々しいほどに膨らんでいる。
薬のせいで変わった汗臭が部屋中に広がり、甘ったるい誘いをかけてくる。
謙信「っ」
眩暈を感じて額を押さえた。
(この薬は服用した本人だけが影響を受けるはず)
ならばこの身体をかけ巡っている得体の知れないものはなんだ?
舞から目が離せない。
飢えた獣が唾を飲みこむ時のように、ごくりと喉が鳴った。
謙信「舞………」
自ら足を開いて誘うなど……
昼間、無邪気に絡み酒をしていた人物とは思えない。
可愛く笑っていた舞と、妖艶に誘ってくる舞。
まるで別人だ。
「謙信様、お願い……」
布団の上で身を起こした舞の手が、袴に伸びてきた。
袴の上から男根の場所を探り出し撫でてくる。
謙信「っ、待て。薬に踊らされているぞ」
「待てない、の……」
はぁはぁと吐息をもらしている唇は赤く艶めかしい。
辛いのか、時折身体を抱きしめ、その感触で『あ……』と小さく呻いている。
謙信「っ」
見てはいけないものを見た気がして視線を逸らした。
このような妖艶な姿を目にするのは初めてだ。
「謙信様の意地悪」
むっとした顔をしているなと思ったのは一瞬で、袴の紐が解かれ、腰が楽になった。
謙信「何をしている」
「だって…抱いて…くれるのでしょう?」
伏せていた目をあげて俺を見る。
香り立つ色気がいつもの比ではない。