第76章 姫の好奇心(R-18)
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夕食を済ませ、謙信様はお酒を飲み、私は傍でお茶を飲みながらお酌をしていた。
「最後の盃を交わしたかったですが、お酒はやめておきます」
謙信「残念だがそうしろ。俺も明日から酒を断つ。
舞と共に飲めなければ旨さが半減するからな」
「謙信様がお酒を断つっ!?!?」
ビックリ仰天していると謙信様は盃を置いて、お酒で濡れた唇を静かに合わせてきた。
お酒の風味がする唇をつい舐めとると、謙信様が目を細めた。
謙信「舞と一緒がいい。
酒を飲むのも、飲まないのも…」
「ん………」
謙信様の唇を舐めていた舌を押し返され、唇を割って舌が口内に入り込んできた。
(お酒の味がする)
謙信「……ふ……これが、最後の盃の代わり、だ」
湿った吐息とともに囁かれた。
謙信「うまいか?」
「ん、んぁ……は、い」
最初はお酒の味がしたけど、口づけをしているうちにそれは薄らいでいく。
そうなると謙信様は唇を離し、お酒を一口飲んで、また唇を合わせてくる。
その繰り返しで、お酒を飲んでいないのに飲んだ気分になってくる。
「んん…………」
(なんか……頭がぼうっとしてきた…)
そして気になって仕方がないのはお腹の奥。
モジ…
(さっきから疼いてる…)
口づけして濡れることは以前からあったけど、今日は静かに濡れるだけでは足りずに下腹がキュンと疼く。
その度に蜜口や花芽までもが反応している。
「んふ………ぁ」
唇が離れていくのが寂しい。
お酒を含めば戻ってくるってわかっているのに、早く欲しい。
待っていられなくて謙信様が唇を寄せる前に、奪いに行った。
唇の端についていたお酒の雫をペロンと舐めとり、唇を押し付けた。
急くように口内に入り込んで舌を絡めていると脳が痺れるような感じがした。