第75章 異常(R-18)
(姫目線)
…………
……
…
ど、どうしよう
さっきまで凄く幸せモードだったのに、私は頭を抱えていた。
男「なあ、このまま…いいか?」
女「だめ、っていつも言ってるでしょ」
男「一度でいいからお前のナカで果ててみたいんだ」
女「だめ、あっ」
(ひゃーーーーー!!やだやだ、聞こえない聞こえない)
「羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹……」
会話が聞こえないように小声で羊の数を数えていたけど、いたしている男女の睦み合いは激しくなっていった。
女「や、ホントにっ……だめっ!あ、あ、あぁ!」
男「くっ!!」
静まった空気に、こちらも息を詰めて様子を伺う。
男性の荒い呼吸がこっちまで聞こえている。
女「だめって言ったのに!」
パチンと肌を叩く音がした。
思わず両手で口元を覆い、ごくりと唾を飲んだ。
声だけ聞こえるカップルの様子に気をとられていると……
謙信「………どうした?そのように浴槽の隅で縮こまって」
「わわ!?しー!」
謙信「?」
謙信様が首を傾げながら、浴槽に身体を沈めた。
ザーとお湯が溢れる音が響くと、仕切りの向こうのカップルが去っていく足音がした。
「はぁ……」
大きく息を吐くと身体に入っていた力が抜けた。