第74章 ひとつになりたい(R-18)
謙信「まだだ、あとでもっとつける。今はお前を味わいたい。声を出せ…」
「は、はい」
ずっと声を我慢してきたから、今更以前のように声が出るものだろうかと思ったけど杞憂だった。
パン…パン…パン…パンパン…パンパンパン!
「っ」
肌がぶつかり合う乾いた音が響いた。
(あ、この音も久しぶりに聞いた…)
肌を打ち付ける音も、愛液が織りなす水音も、喘ぎ声も、ここ一年、全部封印してきた。
音を立てないように静かに、交わってきた。
全部気にしなくていいんだと今更実感し、開放感が得られた。
「あぁっ、謙信様っ、あ……っ!」
口から自然にこぼれる声。
謙信様が満足そうに口の端をもちあげた。
謙信「もっとだ、もっと聞かせろ」
両足を肩にかけられ、求めていた最奥を攻められた。
グチュグチュといやらしい水音が響く。
「あ、あぁ、んっ」
奥に伝わる衝撃が強くて身体が上にずり上がる。
視界がガクガク揺れ、肩にかけられて天井を向いているつま先も揺れた。
「あ、謙信様、やっ、はげしっ」
鈍い痛みさえ感じるのに、貪欲に奥を求められ、身体は悦んだ。
謙信「舞っ、舞っ…。
く、愛おしいっ、はっ、止められない」
「んぁ!!」
子宮口をググっと押され、息苦しくて喘いだ。
「くるし、い。はっ、駄目、そこはも、う、だめです」
鈍痛がして眉間に皺が寄った。
謙信「くっ、ここに全て吐き出したいと耐えてきた。
もうずっと、ずっと…だ」
気圧されてしまいそうなほど欲望を露わにして突き上げられる。
上品な顔立ちをしているのに欲望を湛えた二色の瞳が野生を伺わせる。
こんな姿を知っているのは私だけで、誰も知らないと思うと胸が甘く疼いた。
(嬉しい……。こんなに求めてくれて…)
「あ、あぁ!は、ん、っ、あぁ。私も、です」
謙信様が加減してくれて、さっきよりも圧迫感が減り、純粋な快感だけを与えられた。
気付いてすぐやめてくれる優しさに、泣きたいほど愛おしさが溢れてきた。
「は、謙信様、あぁ」
下腹に集まった熱がグツグツと熱い。
たまらず敷布を両手で掴み引っ張る。
強く掴んだ敷布には一瞬で皺がついた。