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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第73章 取り払われた憂い


いくら資金があるとはいえ、まさかの大所帯になってしまったし、子供達も小さい。

使わずにとっておいた謙信様の考えは正しい。


「謝る必要はないですよ。
 謙信様の意見に私も賛成です。今は順調な生活ができていますが、この先どうなるかわかりません。
 働けるうちは働いて過ごせばいいんです。
 畑仕事も針仕事も楽しいですから。毛虫はちょっと…嫌ですけど…」


裸にされてこんな話をしているのも滑稽な感じがするけど、膝を抱えたまま笑いかけた。


謙信「舞、俺もお前達との生活は楽しい。
 結鈴と龍輝の成長を楽しむ傍ら、隣にはお前が居てくれる。幸せだ…」


謙信様の手が頬にかかっていた髪を払い、そこにチュッと口づけられた。
思わずそこに手をやる。口づけされた箇所が熱い。


「謙信様……」

謙信「舞」


おでこ同士をくっつけて見つめ合う。


謙信「心配はなくなったか?」

「は、い」

謙信「他に何か憂い事はないか?」

「いえ、何も。全部、謙信様が取り払ってくれましたから…」


心臓がドキドキうるさい。
産婆さんのことも、お金のことも解決したとなれば…


謙信「ならばお前を抱きたい。今すぐっ…!」


切なげ声でそう言われ、布団の上に押し倒された。

見慣れない天井が視界にうつり、すぐに覆いかぶさってきた謙信様に見下ろされた。


謙信「早く返事をしろ」


顔や首の至るところに薄い唇がチュッチュッと何度も下りてくる。
口づけされた場所が熱く疼いた。


「は、はい。謙信様っ。ぷ、やだ、くすぐったいです」

謙信「くすぐったいのは今のうちだぞ。覚悟しろ」

「ひゃっ……ぁ」


憂い事は全て取り払われた。

私達は抑え込んでいた気持ちを解放し、想いを溶け合わせて甘い甘いひと時を過ごした。


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