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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第73章 取り払われた憂い


(姫目線)

「んっ、ふ……」


謙信様の気分が悪いと連れてこられた怪しげな宿。
ここがなんなのか聞く機会を与えられず、抱きすくめられ口づけられた。

帯を乱雑にほどくシュル!シュル!という音が部屋に響き、私の身体もそれに合わせて後ろに引っ張られた。

帯をほどく力にふらついても口づけは止まない。


「ん……」


(謙信様はここで私を抱こうとしている…?)


口づけを受けながら、ボンヤリと考えた。

産婆さんが町に居ないと聞いたのはかれこれ1か月前。
謙信様に触れて貰えなくなってから2か月以上たっている。


(口づけだけで全部溶けてしまいそう……)


膝から力が抜け、身体がガクンと沈んでも、謙信様は私を追いかけて唇を離してくれない。

帯が解けて畳に落ち、謙信様は私の頬を両手で包んで口づけてくる。

頬にあたる手が熱い。


「ん、はぁ、謙信様」

謙信「舞、舌を出せ」

「こ、こうですか……ぁ」


そうっと出した舌を謙信様の唇が柔らかく甘噛みして、舌同士の先端を合わせ、絡められた。

口内でするのと、舌を出してするのとでは全然違う感覚だ。

出した舌を食まれ、舐められ、身体を固くして応えていると、手が頭の後ろに回りひき寄せられた。

謙信様が顔の角度を変え、離れていた唇がくっついた。


「んん…」


柔らかな唇を感じたのも一瞬で、すぐにヌルっとした舌が唇を割って口内にはいってきた。
舌を探られ、唾液を搾り取られそうな勢いで吸われた。


「んっ、んっ」


すべて奪われそうな感覚に畳にへたり込んだ体から、更に力が抜けた。


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