第72章 おまけ
(光秀)
昨日はたまたま休みをとっていたが…
秀吉「おい、光秀」
隣に座っていた秀吉に肘でつつかれた
秀吉「なんだ、じゃない。お前、さっき上の空だったろ」
当たり前だ。
クリスマスというのは恋仲と過ごすものだと舞が言っていた。
しかし今日は予定が入っている。
年の瀬に合わせて安土にやってきた大名達。その謁見に同席することになっている。
一緒に過ごせない埋め合わせをどうするか考えているというのに…
信長様と大名が交わしていた会話を、そっくりそのまま諳(そら)んじてやると、秀吉の目が丸くなった。
秀吉「お前…」
信長「秀吉、次の謁見は誰だと聞いている」
秀吉「はっ、次は・・・・・・・・・・・・・・」
俺に構ってる暇はなかろうに、全くうるさいやつだ。
(姫)
あーあ、昨日はお休みだったけど光秀さんはお仕事に行っちゃった。
でも遠くに行った訳じゃなくてお城に居るから夜には帰って来るよね。
そうだ!部屋に置いてきた縫物の続きでもしようかな
え?九兵衛さん、どうしたんですか?
この先の廊下の床板が抜けて通行できない?
じゃあ、遠回りして北側の廊下を行こうかな。
え?そっちは巨大つららが今にも落ちてきそう?
叩き割ろうとしても割れないくらい大きい?
そ、そうなんですか……じゃあ、自室に戻るのは諦めますね。
廊下の修繕が終わったら教えてもらえますか?
うーん、そんなに冷え込んでいないし、北側の廊下って火の気もないのにそんなに巨大つららができる?
おかしいなぁ・・・
じゃあ、何しようかな。
あ!そうだ!
光秀さんに『本物』を作ってみせようっと♪