第67章 里山での暮らし
結鈴「ママ、信長様ってなんだかカッコイイねぇ?ちょっと意地悪かもしれないけど」
「はいはい、結鈴は面食いだね。それに格好良くて意地悪なら…」
『とびきり級に意地悪な人が結鈴の後ろに居るじゃない』
そう言いそうになって舞は口を噤んだ。
光秀「『格好良くて意地悪なら…』の続きはなんだ?途中でやめられると気になって仕方ないのだが」
舞がわかりやすく顔をひきつらせた。
「お気になさらず!」
手当てに使った道具を手に持ち、舞がそそくさと去っていく。
龍輝「ママ、行っちゃった。怒ってた?」
結鈴「うーん、どうだろね?」
光秀「あれは怒っていない。困ってどうしようもない顔だ」
肩を揺らして光秀が笑い、双子もつられてクスクスと笑った。
結鈴「意地悪って楽しいね~」
光秀「ああ、そうだな」
龍輝「僕も大人になったら意地悪になれるかなぁ?」
光秀「やめておけ。素直が一番だ」
光秀の手が双子の頭を柔らかく撫でた。