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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第64章 大雪の夜に


謙信「愛でる存在の舞に愛でられると悔しいものだ」

「そ、そうですか?
 私目線で言いますと、謙信様はとっっっっっても格好が良くて、素敵で、ため息しかでてこないくらいなんですが、時折見せてくれる仕草だったり、言動がもう可愛くて、胸にグサッと刺さるんです。
 普段クールな印象なので、可愛さがのぞくと倍、いや百倍くらい可愛く見えるんですよ!
 『ギャップ萌え』っていうやつです」


熱く語ってみたけど、謙信様はやっぱり複雑そうだ。


謙信「お前は普段の俺ではなく、垣間見る一面を大事にしているのだな」

「普段の謙信様も大好きですから安心してくださいね。
 ちょっぴり怖いところも、極端なところも、ちらっと見える可愛さも、ぜーんぶ好きですよ?」


謙信様のどこが好きって、全部好きだ。
欠点に見えるところも全部。

色白の頬が照れを含んで仄かに赤くなった。


謙信「お前には叶わぬな。俺も舞の全てが愛しい」


抱き締められた腕に力がこもった。


(ふふ、嬉しいな)


謙信様の体温で暖められた布団は、気持ち良い眠気を呼んでくる。


「……ん~」

謙信「こら、寝るな」

「んー、謙信様、だいすき……」


フワフワした意識の向こうで、謙信様が『仕方のない奴だ』とため息を吐いたのが聞こえた……。


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