第6章 ほんとにショックだったのは…。
ほんとにショックだったのは、きっと
一二三さんや独歩さんに病人として見られていることなんだと思う。
「病人としてみてるなら、初めから外に出さないで欲しかった。」
布団に潜ってそう言うと、独歩さんはただ一言。
「病人として思ってるなら声なんてかけません。
それは一二三もです。」
そういった。
「外はとても楽しかった。
一二三さんや独歩さんや、お兄ちゃんと言った場所はどれもキラキラしてた。
でも、それと同時に自分は普通じゃないって思った。
どれだけ、かわいい服や髪型をしたって
夜しか出れない吸血鬼みたいな女だもん。」
そこまで言うと、涙がこぼれた。
グズグズ言ってると、お兄ちゃんが
「#NAME1さんはきちんとかわいい女の子ですよ。
それは、もうとても可愛い、妹です。」
そして続けて
「だから、走って飛び出された時
危ない夜の街に、携帯もなく連れ出したことを少し後悔しました。
ほんとに今回の交番に連れてっていただいた方は優しい方でも、中にはホントに悪い人もいるんです。」
「携帯なんて、PHSでいつも連絡とってるじゃん。」
そう言うと、お兄ちゃんはとても気まずそうに
「病院内でしかあれは使えないんですよ。」
そう話した。
「家族じゃないなんて言ってごめんなさい。
とても心配かけてごめんなさい。」
そう話して、私は3人から姿勢を離した。
「今度、来る時は
危なくない店周りではなく、僕と独歩くんが住んでるマンションに来てください。ご飯をご馳走します。」
そう言って一二三さんは独歩さんを連れて病室を出た。