第6章 どっちが肉食*
私の内部で隙間無くぴったり触れ合ってる粘膜が熱くって溶けそうで。
耐えられなくってとうとう崩れそうに膝を折った。
「やっ……ぁあッ、あん」
「そんなエロい声出さないでってば」
「ふぐ!」
そんな風に怒られて、反射的に自分の両手で慌てて口を塞ぐ。
その瞬間にきつく打ち付けられて、バチっと目の奥で光が弾けた。
「ッあ─────────」
「はあっ……こんだけで出そ」
一瞬ぐうって大きくなったそれが名残惜しげにゆっくりと抜かれた。
ズキズキと余韻の残る秘裂を彼の指先が優しく撫でる。
「ヒクヒクしてる。 でも避妊してない、し……」
「ぁ、あぁ…ふ……」
いつも通りに呼吸を整えた琥牙がふう、と細く息をつく。
そしてその場にへたりこんでしまった私の背中と膝の下に腕を入れて自分の膝に乗せた。
「我慢してたからあんまり優しくなくってごめん。 でも好きだよ。 むしろしたら余計に。 嫌になんかなってないって分かってくれる?」
「………は…い」
分かったけど、いきなり玄関先で襲われると思ってなかった。
「良さげな物件いくつか探しといたから明日から見に行こうね。 途中で止めるのかなり辛いし」
「………はい」
そしたら私、どうなってしまうんだろう。
で、もっと気持ち良くしてあげる。そう囁かれて一抹の不安はあるものの、どうせ私はこの狼少年にはにかないっこないんだ。
額に触れてくる優しい口付け。
私は引越しのための有給残数なんかを数えながら目を閉じて琥牙の胸に頭を委ねる。