第6章 目的 2 ❇︎ 【煉獄】
「ん…」
朝?目を開けると、豪華な部屋が目に入る。
あ、ここは…そっか私…
あったかいなぁ…
人に抱きしめられて眠るの、いつぶり?
……
……
人に抱きしめられてる⁉︎
「!!!!」
ま、待って待って待って!!
誰かこの状況を説明して!!
私なんでイケメンに抱きしめられてるんだっけ⁉︎
腹に回された腕は、本当に眠っているのかと思うほど、がっちり固定されている。
そして、自分の体を触って気づく。
「あれ…なんで…?」
バスローブははだけ、ブラは何故かカポカポとしている。
一気にサーっとなる奏。
ま、まさか…
ゆっくり下に手を伸ばし、自分の下半身の確認をする。
——良かった、履いてる…けど下がってる⁉︎
もう頭の中は混乱していた。
抱き枕が云々言われて、抱きしめられてたんだっけ?
…で、この状況。
私は意識ない内に致したの?
でも、体自体には違和感はない。
——と、取り敢えずパンツ上げよう…
そっと自分のショーツに手を伸ばし、ちゃんと上げようとした時
ちょんっと何かに触れた。
——ひっ!何か触った⁉︎
「んん…」
すると、まだ起きないでほしかった相手の声がした。
「人の寝込みを襲うとは…ずいぶん積極的なんだな…。」
寝起きのまだぽやっとした声が耳元をくすぐる。
ぶんぶんと首を振り「マチガエマシタ。スミマセン」とカタコトで返す。
「違うのか?残念だな。」
「…あの、当たって…」
「ん?…あぁ、生理現象だ。気にしないでくれ。」
そう言われてもお尻にぐいぐいと当たっている。
見なくてもわかる。
随分と立派なモノをお持ちのようです。