第5章 目的 【煉獄】
『西ノ宮様、2名様でダブルルームのご予約を承っておりした。
お部屋は…20階の5号室となっております。
では、ごゆっくりどうぞ。』
「あ、ありがとうございます。」
「ん。ちなみにチェックアウトは何時ですか?」
『…じゅ、11時となっております。』
「分かりました。ありがとう。」
にこりと笑う男性。
受付の女性はその笑顔にうっとりとしてしまった。
西ノ宮奏
彼氏ナシ。
声を大にして言いたいのだけど
彼氏ができないんじゃなくて
いらないの。
…で、どうして私がこのイケメンとホテルのチェックインをしてるかって。
その話を聞いてください。