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あなたの…【鬼滅の刃】 短〜中編

第17章 レッツ ポッキー!



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奏の鼻を消毒液の様な独特な匂いで満たす。


「ん…」


目を開けると白い天井と、黄味がかったカーテン。
そこが保健室だということに少々時間がかかって気がついた。

(え…なんで保健室?)


ぼんやりとそう思いながら体を起こすと、それに気づいた様にギッと椅子が軋む音がした。


「目が覚めましたか?」

優しい声がして、カーテンをそっと開ける、保健室の珠世先生。
にこりと微笑み、顔色などを目視していた。

「大丈夫そうなら帰っても大丈夫ですよ。」

「…はい。ありがとうございます。」


どうしてここにいるのか聞こうと思ったが、最後に思い出されるのは煉獄の至近距離の顔。匂い。纏う暖かさ。


そこからを聞くのが少し怖かった。




「それじゃぁ、帰ります。」

「はい。気をつけてね。」



帰り支度を済ませ、保健室を出ようとすると
見送ってくれていた珠世がちょっと待ってと呼び止めた。



「今日、生徒から差し入れだともらったのですが。
少し糖分を摂ったほうが良いですよ。」


そう言って、机の引き出しから取り出されたのは



「ポポポ…ポッキー…!!」


それはもうお化けを見たかの様に怯え出す奏。
「大丈夫です!ありがとうございます!!」
と、叫ぶ様にして走り去ってしまった。



「まぁ…。あんなになるなんて。」



頬に手を当ててその姿を見送る珠世。








「先生方、少しやりすぎですよ。可愛くても程々に。」






珠世が振り返ると、先程の面々が顔を出す。

「だって可愛くて面白いからつい…。」

「ちぇー、今回は最後の印象全部煉獄に持っていかれたわー。」

「うむ!やりすぎた!!反省している!!」

















それからしばらく、奏はポッキーを受け付けなくなったそうな。





レッツ ポッキー!!











〜fin〜



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