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あなたの…【鬼滅の刃】 短〜中編

第12章 恋に変わるまで 【村田】



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「あら、いらっしゃいませ。村田さん。」

「やぁ。今日もいつもので。
あ、あとこれ。」


しばらくして、いつものように村田が店にやってくる。
軽く挨拶をして、村田は黄味がかった液体の入る小瓶を渡す。

「これは?」

「椿油。この前、俺の前髪がなぜ綺麗なのかって言ってくれたろ?
椿油を塗ってるんだ。湯上がりに少しつけて乾かすと綺麗になるよ。」

「ま、それ以上…綺麗になったら…困るけど…」


だんだんと尻窄みになっていく言葉に奏は赤らめる。

「そんな…村田さんだって…「村田さーん!!」


奏の言葉を遮り、村田を呼ぶ元気な声。


「ったく!少しは空気を読めよな!!」


目尻を釣り上げ振り返ると、3人の少年達。

「…ふぅ。今日は後輩を連れてきたんだ。」

「竈門炭治郎です!こっちは嘴平伊之助。
そして…「我妻善逸ですぅ!!可愛いお姉さーん!」


「だぁーー!!!奏ちゃんに触るな、近づくなー!!!!」


「うふふ、こんにちは。
それじゃ、村田さんそこに座っててくださいね。」



言われた通りに座る4人。
しばらくすると餡団子とお茶が運ばれる。


「上手いんだよ。ここの団子。」

炭治郎達にそう言いながら、あーんと口に運ぼうとした時。

「あ、あれ?」

一本の団子の一番上の玉だけほんのり桃色に染まっている。
すると、気づいたかと奏が村田に駆け寄り、耳打ちする。


「桃色の団子が一つだけ余ったんです。村田さんに食べてもらいたいなってとっておいたの。」

コソコソっとそう言われ、デレデレしないのが無理だ。


「そそそそうなんだ!うまい!うまいよ!」


そんな様子を炭治郎は微笑ましく、伊之助は興味がなく、善逸は…


「あーあー、そうですかー、そういうことねー!」

とジト目で睨み、僻(ひが)んでいた。





恋に変わるまで…
2人が結ばれるまでは、もう少し。





そんなお話し。





(ところで、冨岡はなんで奏ちゃんの気持ち知ってたんだ?)





〜fin〜



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