• テキストサイズ

【呪術廻戦】infinity

第63章 望まれた暁には死を



「私が今こうして生きているのは…みんなのおかげなの。私のことはいつ襲っても怒らないから、みんなを巻き込むのはやめてほしい」
「……なぜ私に言う?」
「だって…」


パパと呼んではいけない。


「貴方が殺しの指示を出してるんでしょ?」
「…」


答えはなかった。


それから、有意な話をするわけではなく、2人で結界を眺め続けた。
中ではどんなことが行われているのだろう、とか。
千春は大丈夫なのだろう、とか。
ママの復讐はこれで終わったのだろうか、とか。


『…うん。問題は無い』


そんな声が聞こえて、結界が解ける。
ママが立っていた。


『…なんだその目は』


声も姿もママなのに、どう頑張っても千春だと認識してしまう。


「千春?」
『うん』


千春が実態を持って立っている。
私たちと同じように、誰もが認識できるし姿で立っている。


『動かしにくいな…』


手足の長さに慣れないと言っていたが、少しすればスムーズに動けるようになるのだろう。
だって、千春は天才だから。


『…なんで泣くんだよ』


なんで泣いてるんだろう。
悟のことでは涙を我慢できたのに。


「ぎ…ゅってして…!」
『…ったく。おいで』


温かい。
温かいよ、千春。


背丈は私の方が少しだけ大きい。
千春の指はスっと長くて、爪の形も綺麗。
髪の毛は私の方が長い。
胸は千春の方が大きい。


これが千ママの体ではなく、赤の他人の体だとしても、これは既に千春のものだ。


『…まだ泣くのか』
「う、うん…。やめる」
『それがいい。やることが沢山あるから』


すると、千春はパパに近づいて手を振りあげた。


「ちはっ」『邪魔するなよ』


殴るのかと思ったけれど、その手が振り下ろされることは無かった。


「…貴様の術式は…なんだ」
『知る必要は無い』


千春はくるっと表情を変えて、私に笑いかける。


『行こうか』
「…うん」


私が好かれていないのは分かっている。
けれど、全てひと段落着いたら、また、会いに来ようと思った。


/ 1115ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp