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【呪術廻戦】infinity

第63章 望まれた暁には死を



*****

「ママ!!!」


ママが倒れた。
なんの脈略もなく、倒れた。


「ママ…?」


私がその体を表に向けると、身体中には汗が。
そして、その身体はひんやりとしていた。


「マ」
『紅。やるぞ、いいな?』


千春が人がいるところに突然出てくるということは、この瞬間この瞬間が取り返しのつかないものであることを示している。



ママは小さく頷いて、その手を私の手に重ねた。


「…ごめんね、ありがとう」
「な、何が?ねぇ…」
『どいて』


私を突き飛ばしたのをいいことに、千春はママを含めた結界を貼る。
その結界は何かに反応して警報のような音が鳴り始めたが、バパは無反応。


「…あれが君のお姉さんか?」
「…そうだよ。初めて見たの?」
「君のことは…悟から聞いているだけだ」


……なのに、私のことを殺したかったの?
生んだのはそっちなのに?


「酷い!勝手に産んだくせに、私がどれだけ我慢してると思ってるの!?」
「生んだのは彼女の独断だ」
「でも、セッ…!」
「妊娠したことを隠したまま出ていき、後日大葉初枝から妊娠していたことを伝えられた」
「…」
「…堕ろしたものだと思っていた。大葉初枝から……君の写真を見せられて……」


時折咳き込むこの人の目元が、段々と優しくなる。
どこか悟の面影があって…。
私の衝動的な怒りは徐々に消えていった。


「…彼女は過去の人だ。彼女を消し去るためには、君を殺せばいいと思った」
「…ママのこと、嫌いなの?」
「……どうかな。もう忘れたよ」
「忘れるなん…」







『千夏。おいで』









おいで、という提案とは反対に、強引に体が結界の中に引きずり込まれる。
中ではママは倒れたまま、千春はそれを包み込むように鎮座していた。



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