第58章 特別編①
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「ねぇ〜まだ怒ってるの?」
「話しかけないで」
携帯は見ないし、どこにもいないし。
と思ったら、2人で何故か走ってるし。
なんでこんな暑い中走ってんの?
「おーい、そろそろ行くけどー!」
久しぶりに大きな声を出す。
「あんた、行くのー?」
予約している訳では無いから、時間や人数には余裕があるけれど。
「…やっぱりいい!行かなーい!2人で楽しんできてー!」
「はいよー」
千夏はオシャレなランチよりランニングを取った。
「あの二人、なんで走ってんの?」
「さぁ。千夏の機嫌が治らないからですかね」
「あー。機嫌悪いと走るもんね。どこぞの漫画の主人公かっつーの」
歌姫先輩は余程ふたりと関わりたくないらしく、よく愚痴をもらしているが…。
かなり千夏のことを気に入っている。
「てか、この写真ヤバくない?めっちゃ楽しみなんだよね〜」
「確かに歌姫先輩好きそう」
「あ。ちゃんと禁煙席にするからね」
「…もうタバコなんて持ち歩いてないですよ」
レトロな装飾のお店でしっかりランチを食べて、近くのカフェで休憩して。
再び高専に戻ってみると……
「…何やってんの、あれ」
「…同級生でしょ。行ってきなよ」
「嫌ですよ」
千夏と五条が全身を泥だらけにして腰を低くしていた。
これって…。
「相撲?」
「さぁ…」
「……無視して行きましょ」
「さんせ〜」
まぁいいか。
私には関係ない。
帰りに買ってきたスイーツをこれから食べるんだ。
一応千夏の分も買ってきたけど、食べ足りなかったら食べてしまおう。