第58章 特別編①
任務も終わり、疲れた体が休みを欲しているけれど、心はみんなを欲していた。
「ちょ、赤甲羅はずりぃって」
「〜♪」
マ○カー。
今、私達の中でブームが再燃している。
「お前なんか、焼いたらパクって食べられるんだからな!!!」
「残念、これは毒キノコでぇす」
「おい、それはキャラ設定に失礼だろ」
「設定言うな」
4人でプレイすることも出来るけれど、今はトーナメント戦なのでプレイヤー2、傍観者2。
「飛ばせ飛ばせーーーーーー!」
「千夏、バナナ溜まってるよ」
「私は潔く生きるので、後ろに来たタイミングで使うって決めてんの」
「ぎゃぁぁぁあ!」
「うるさい」
傑の部屋は両隣が空き部屋で、どんなに大声を出しても、今まで怒られたことがない。
だから、こうして私たちが集まるのだが…。
「うぇーーい、しょーりー!!!!」
この部屋での勝利率は中々低い。
私の部屋ではまぁまぁ勝てるのに。
次は硝子vs悟。
ワシは負けたので、先程負けた傑と勝負することとなる。
「くっそ、次は……ん、しょーこ、それって…」
「お酒」
コントローラーを渡持った逆の手には、アルコールの缶。
「なっ!お前は遂にお酒にまで手を出したのか!?」
「大袈裟」
「やめろよ〜!体に悪いんだから!」
この親友は本当に自由に生きている。
クズ2人も、先生も、誰も注意しない。
授業中に抜け出して喫煙しても、注意しない。
「千夏、よく考えてみ。アルコール消毒ってあるじゃん?」
「うん」
「これも同じアルコールでしょ?」
「うん」
「じゃあ、体に良くない?」
アルコールで消毒する…
お酒も同じアルコール…
「確かに…」
私が納得すると、後ろから笑い声が聞こえてくる。
そして、横からも…。
「お前、本当に馬鹿」
「は?」
「は?じゃないよ。早くこっち来な。硝子が座れない」
手招きされた私は不服に思いながらも、傑の隣に座る。
「馬鹿って何だよ。納得しちゃったよ」
「あんな酒じゃ、消毒にはならない」
「アルコールなんだろ?」
「千夏は化学の授業を取るべきだ」
すると「ダメダメ。絶対人殺す」なんて声が聞こえて。
ムカついてクッションを投げたが、奴の術式のせいで当たることはなかった。