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【呪術廻戦】infinity

第56章 チホちゃん




大きな壁があっても、構わず我が道を進む女の子。
僕の目を褒めてくれた女の子。


『そういえば、千夏のこと京都に呼んだけど、あんたも来る?』
「行けないの分かってるでしょ。歌姫、さいてー」


ずっと、ずっと、自分のものにしたかった。
ずっと、ずっと、大好きだった。

人並みに合わない箇所もあるし、色んなところで我慢している。
でも、それがどうでもよくなるくらい千夏が可愛くて、魅力的で。
なんでも許してしまう、譲ってしまうのだ。


「お帰りなさいませ」
「んー、お疲れー。チホちゃん、連れてきて貰える?」
「お部屋でよろしいですか?」
「うん、よろー」


そろそろ千夏不足で死にそう。
でも、どうすることも出来ない。
千夏がぽっくり死ぬよりマシだ。


「すみません!大変お待たせしました!」
「大丈夫大丈夫」


でも、僕だって欲はある。


「突然なんだけどー。チホちゃんさー。サマさんの家行ってくれない?」
「わ、私がですか…?」


千夏…。
サマー。
だから、サマさん。
僕とチホちゃんだけが分かる合言葉。
別に今更千夏の呼び方を変えても何ともならないけど、こっちの方が面白いはず。


「ほら、ハンカチ返したいって言ってたでしょ?」
「あ、はい!」
「僕からのおつかい。ハンカチ、返してきて下さいな」


チホちゃんは純粋だから、分かりやすく首を傾げてる。
それが何とも微笑ましくて、張っていた背中が和らぐのを感じた。


「で、でも…お忙しいんじゃ…」
「チホちゃんが呼べば、無理にでも時間つくるよ」
「そ、そんなの悪いです…!」
「僕のお願いだよ?」


チホちゃんはかなりの真面目ちゃんだから、僕の無茶振りと常識の間で揺れ、何とも困った苦笑いが届いた。


「ごめんごめん、困らせたね」
「い、いえ!」
「話はつけておくから、着替えてきて」


でも、絶対に行かせる。


「お願い。サマさんの話、聞いてあげて?」


チホちゃんは悟ったように目を据えて、大きく頷いてくれた。

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