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【呪術廻戦】infinity

第54章 曇




何だか帰る気をなくした俺達は、遂に台所を物色し食べ物を探し始めた。
任務終わりで腹が空いていたし、許してもらいたい。


「冷蔵庫は何もねーし…戸棚は飴、飴、飴だらけ…おっ!チョコケーキあったぞ!」


と、その時だった。




バサッ…




部屋の中に1羽のカラス。
次の瞬間、玄関の扉がこじ開けられる音…。
そして現れた女性。


「「「!」」」
「…何してるんだい?」


この人は…。
交流会で見かけたような気がする。


「…熱?」
「…まぁ。そんなところです」
「玄関でぶっ倒れてたから運んだんすよ」


”敵”でないのなら…。


「誰か呼んだかい?」
「いや…」


俺の返事にニヤリと笑う女性。
彼女はベットに近づき、優しく布団をめくった。
そして


「起きなさい、千夏」


八乙女さんのお腹を3回叩いた。


「起きなさい」
「……………」


八乙女さんは薄らと目を開けて、うつろな眼で女性を捉えた。


「風邪を引くなんて珍しいじゃないか」
「………ぃ、めぃ…さん?」


相手がこの方であることを認識したからか、八乙女さんは無理に体を起こそうとした。


「みんなも。なんでい、るの?」


自分の状態が分かっていないのか、八乙女さんは自分のおでこに手を置いて、離して…また置いて、首を傾げた。




パシャリ





「…ふぇ?」
「証拠だよ。…ふふ、一体いくらまで跳ね上がるかね。ふはっ…やはり千夏は金になる」


いやらしく笑う彼女は少し携帯を操作して、八乙女さんの肩に手を置いた。


「いくら契約でも、私だって暇じゃない。別件も早く済ませよう」
「…」


何が何だか分からない様子の八乙女さんの顔前に、一通の手紙が突きつけられた。


「夜蛾からだよ」
「…。…?…!」


八乙女さんは表情を変えず、体を震わせた。
風邪によるものか、それとも。


「夜蛾はずっと連絡をとっていた。それは知ってるはず」
「ん」
「千夏が戻ってきてから、やっと居場所を見つけたらしい。受け取るかい?」


俺の位置からはその手紙が何なのかは分からない。
しかし、釘崎はその位置から手紙を見て、激昂した。


「やめてください」
「…君は東京校1年だね」
「それは私が預かります」


釘崎が無理矢理奪った手紙。
一瞬だけ見えたその表には────
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