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【呪術廻戦】infinity

第49章 この世の理



「んで…その人はいつ頃来るの?」

「知らん」

「はぁ!?じゃあ、その人が来るまでここで待機!?」

「だって、何故かナナミンに繋がらなくなったし」

「あんたねぇ…」

「釘崎。焦っても…」

「焦ってないわよ!」



釘崎が焦りたくなる気持ちも分かるけれど、焦っても仕方がない。

この薄暗い場所にいたら気がおかしくなりそうだけれど、それもまた我慢の一つ。



「んで?悠仁の言ってる助けって、どんな奴なんだ?」

「ナナミンの後輩だって言ってたから、八乙女さんの後輩でもあるんじゃね?」

「名前は?」

「さぁ。聞く前に切られたから」



狗巻先輩の偵察の結果、様々なことが分かったが、危険を感じるようなことは無かった。

今のところここは安全で、後退しても出口には近づくことが出来ず、前進すると大きな扉があってその向こうがどうなっているかどうかは分からない。

つまり、その扉を開けて進もうとしなければ、この安全は失われないだろうという見解である。



「ん、誰か来たぞ」



シュンッ…と。

20メートル程先に人が現れた。

先輩いわく、ここに横たわる人達はこの領域内には入ってきた一般人で、気を失っているらしいが、立った姿のまま現れてきたということは…。



(あの人か…)



敵でないことを願うばかりだが、とりあえず彼女は…何と言うか無害そうだ。



「こっちです!」



虎杖が手を振って招く。



身長は釘崎よりはるかに小さい……150くらいだろうか。

髪は脱色されており、肩あたりの長さで外に跳ねている。

丸い大きなメガネと青いジャージという、何とも…。



「…」

「ナナミンの後輩さんですか?俺たち呪術高専の生徒で…」

「…」



彼女は虎杖の説明を聞いているのか、聞いていないのか…。

周りを見渡して、俺達の顔をムスッとした顔でじっと見てきた。



「それで、ここを進むと大きな扉があるんすけど、その奥はまだ行ってなくて…」



一通り説明が終わっても、彼女は口を閉ざしたまま。

俺達にはどうにも出来なくて、とりあえず言葉を待った。




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