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【呪術廻戦】infinity

第48章 緊急事態


*****

「うわ…。こんなところまできて筋トレすんのか?」

「私が何しようといいでしょ。皆のところに行け」

「俺、海苦手なんだよなぁ」



おっこらせ、と隣にやってきたパンダ。

あちらは海が苦手かもしれないが、私が苦手なのはお前なんだよ。

そう言いたくなる気持ちを全く抑えずに、全面的に態度で示す。



「悟と別れたんだってな。おつ」

「あ?それ言いに来たって?」

「言葉使い直したんじゃねーの?」

「うるさい」



そういえば、どうしてパンダが嫌いになったんだっけ。



「遂に悟も女を見る目を手に入れたんだなー」



あ、そうそう。

普通に性格が無理だったんだ。



「悟は私の事好きだもん」

「…普通に考えて、こんだけひとりの女が好きだなんて有り得なすぎだし。まして、その女が千夏とか…」

「え、さっきから何?マジでイラつくんだけど」

「わざとに決まってんだろ。本気でこんなこと思ってねーよ」



…絶対嘘。



「おい、パンダ!こっち来いよ」



「呼ばれてるよ」

「…仕方ねーな。お前も来る?」

「子供は子供で遊んでなさい」

「え…こ、れが……おと…な?」

「黙れ」



うるさいやつもいなくなり、平和な時間を過ごして数十分。

遊び飽きたお子様共が戻ってきて、私達はショッピングに向かった。

国際通りとかいう観光名所に来たのはいいけれど、ついた途端に皆各々に行動し始めた。



残されたのは私と恵。



「今なら間に合うよ、ほらダーッ…」

「こうなったら1人で回ります」「シュ」



あれ。

なんか恵が不機嫌。



「ど、どーしたの。どっか行きたい場所とかあった?」



今回の目標は、数年後に思い出して思わずにやけてしまうような思い出作り。

一部の人間だけでなく、皆がそう思えるような旅行にしたい。



「…八乙女さん」

「はいはい、何でしょー」

「一緒に回りませんか」

「…え、皆は?」

「勝手に動くから疲れます」

「私も似たような…感じでは?」

「まぁ…。でも…アイツらと話すよりマシです」



そ、そうか?

でも、あの子達のことを思い出したであろう恵の顔は、ここ数時間でいちばん酷いものだったし…。



「じゃあ行こ」

「ありがとうございます」



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