• テキストサイズ

【呪術廻戦】infinity

第66章 親愛なる生徒へ



*****


この男が殺されなければならないほど、この戦いは情をなくしたか。
まさか、このような結末を迎えるとは思っていなかったために、千夏の涙に気づくのが遅れた。


(…このまま崩れるか、否か)


ここまで来たら、いっその事崩れてしまった方が楽なのかもしれない。
感情を押し殺すより、楽なのかもしれない。


けれど、千夏は我を失ったとき、呪力が暴走して制御できなくなる。
その結果、後悔することになるからいつも食い止めているのだけれど。


『……大丈夫』


泣いているうちはまだいい。
涙が枯れて、無表情になったときが悪夢の始まりだ。


「…オレは正道を安全なところに連れていく」
『ああ』
「…」


2人残された私達は静かに身を寄せあった。
とっくに5分は経っているが、落ち着きが見えてきたので、もう少しだけ待つことにした。


「…はる」
『ん?』
「…行く」
『そうか』


呪力に問題は見られない。
……耐えたか。


「……何で、死なないといけなかったの?」
『詳細な通達はしらないが、彼も手配中だったんだろう。偽夏油のせいだろうな』
「…そっか」
『……どうする?』
「手配中って、私と悟もされてて。でも、硝子は治癒できるから殺されないと思うし…。悟も私も死なないし……これで合ってる?」
『ああ、きっと』
「それなら私は悟のところに行く」


……一応聞いておくか。


『五条を救うのと、これ以上誰も死なないこと。どっちを優先する?』


迷うな。


「……両方」
『…分かった』


迷って欲しくなかった。
理想を叶えるべく奮闘し続けて欲しかった。


そんな思いを決して表に出すことはせず、


『行こう』
「うん」


千夏の手を取って走り出す。



/ 1115ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp