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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第51章 Cream air lines / 🎴✳︎✳︎



「ねえ、私。こんなに幸せでいいのかな?」
「え?何言ってんだ。当たり前だろ」

にっこりと笑って、ちうとおでこに小さなキスを落とす炭治郎。


「七瀬が幸せでいてくれないと、俺が困る」
「ん、」

頬が彼の両手で包まれ、吸い付くキスが唇に与えられた。恋人の首にそっと両手を回すと、下腹部に当たっている昂りが瞬時に固くなる。

「あー……ダメだ、また入りたくなって来た。良いか?」
「うん、私もまだくっつきたい」


ふふっと笑うと、炭治郎が笑顔を返してくれる。結局私達はこの後、3回程互いの体を交わらせて眠りについた。
就寝前にシャワーを浴びて汗や体液を流したのだけど、結局浴室でも体温を交換した —— と言うのはまあ、お約束みたいな物だ。



「七瀬ー!朝だぞ、起きろ!」
「うーん、たんじろー。腰とお腹が……」

頭上に響く恋人の声。寝ぼけ眼で布団から右手を出すと、瞬時に絡まって来るのは彼の左手。きゅっと繋がれたそこにちうと落ちるのは炭治郎からのモーニングキス。


「おはよう」
「……おはよう」
「寝ぼけた顔もほんとかわいいな」
(……恥ずかしい)


私の彼氏は6人きょうだいの長男だ。だからとても頼りになるし、とても面倒見がいい。怒るとその優しさが霞んでしまうぐらい怖い人でもある。
けれど ———


「俺がこんなに甘えれるのって七瀬だけだぞ」
「うん、ありがとう」

それは私だけが知る炭治郎の素顔だ。今日も彼と過ごす1日が爽やかに始まる。

「何かさ、今朝早く目が覚めちゃったからこれ1人で思わず作った。飲む?」

彼が私に差し出してくれたのは、ホイップクリームが程よくのったカフェモカだった。

Ladies and gentlemen. May i have your attention please.
Kimetsu Airlines. flight Seven one four bound KUMAMOTO is now ready for check-in.

(ご搭乗のお客様方にご案内いたします。只今からキメツ航空714便、熊本行きの搭乗手続きを承ります)


『いってらっしゃいませ、お気をつけて』

私はそんな思いを込めてアナウンスを始めた。

——この便の副操縦士は炭治郎だ。


end.

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