第72章 お題夢「冬」+ α / コミュニティ内で募集
冬は嫌い。
板戸の隙間から入ってくる風が寒くて、布団に潜っても身体が冷えて眠れない。
うつらうつらとしていたら明け方になってしまい、外よりはまだ温もりがある布団を名残惜しく思いながら起き上がる。
顔を洗うために土間へ行き、水瓶を覗くと薄く氷が張っていた。
氷を割って水に触れる。
氷の下にある水は冷たいを通り越して痛い。
戸を開けると真っ白な景色が広がっていた。
私の胸の内は今の空模様のように灰色に曇る。
雪も嫌い。
降るだけ降って、何もかも白く埋めて知らん顔。
前の年は雪で境目が見えなくなっていた田んぼに落ちたし、枝に積もった雪がまとめて頭に降ってきた。
それにいつも次郎吉に雪玉を投げつけられる。
奉公に出されて次郎吉にはもう会わなくて済むけれど、寒いのも冷たいのも白いのもやっぱり好きになれそうになかった。
でも……