第8章 彼等は
「…いやな雲ね」
海へと船を出した麦わら海賊。 ナミは進む方向を確認しながら曇ったままの空を見上げた
「彼女はまだ眠っているのですか?」
「あぁ! 驚くほどグッスリ寝てるぞ」
問いかけるブルックにチョッパーは頷いた
「…ルフィ、本当に大丈夫なの?」
「ん? 何がだ?」
「何がだって、ルナとゾロの事よ! 話し合いだけで済むのかって聞いてるの!!」
「大丈夫だろ!!」
(一体何処にそんな自信があるのよ…;)
ニッと笑うルフィにナミは深いため息をついた
「いつまでもグダグダ話してたら時間が過ぎるだけだ…、それなら直接行った方がいいだろ」
そう言ってサンジはタバコの煙を吐いた
「サンジの言う通りだな…」
ウソップは縦に数回頷いた
「それにしても…、あのゾロさんが捕まってしまっているとは信じられません」
「俺も今でも信じられねぇぞ! でもそれほど相手は強いって事だよな…」
「捕獲されたのか、それとも何かに脅されてるのか…」
ポツリ呟いたフランキーに皆は注目した
「…剣士さんに弱みが何かあるのかしら…?」
ーーーー…
「起きてくれるかな?」
「…起きてるよ」