第6章 海軍と人さらい
その曲のテンポに合わせ、ギラリッと光る鎌を振る長い白髪の女
「なっなんて美女なんだぁああああっ!!!!vV」
サンジが声を上げると、白髪の女はサンジの方を向いた………が
(目が…見えてない…?)
そう、こちらを向いたが、"目が合う"事はなかった
盲目な白髪の女は周りに集まる人に振り回す鎌が当たらないように、正確に動いて舞っていた
「ほへー、スッゲェ綺麗だなあの女…」
「しかもあの鎌、本物なのかな?」
「…あの女、ただ者じゃねぇぞ…」
ゴクリッと唾を飲んだサンジの頬に汗がつたい落ちる
「確かにああやってあんな大きな鎌を振り回せる女なんてそうそう居ないもんな…」
「そうじゃねぇ! …何だか嫌な感じがしやがる…、すぐに船に戻るぞ…」
「サンジ? 顔色が悪いぞ…?」
チョッパーが心配そうにサンジを見上げる
「俺はナミさんとロビンちゃんに言ってくる!!」
そう言ってサンジは先ほどの洋服店に駆けて行った
「サンジの奴、あんなに慌てて…」
「サンジの慌てっぷり、尋常じゃなかった…。 俺達もルフィ達を探そう」
「意外とこの人混みの中に居るんじゃねぇのか? オーイ! ルフィー!!」