第4章 第四章初めての舞台
初めてのコンサートを終えてからというもの、粟田口一派と積極に関わるようになり。
現世で時折路上ライブをするようになった。
そんな折、祖父からある話を持ち掛けられてたのだ。
「仕掛け人?」
「ええ、以前から経営が傾いている廃業寸前のホテルに旅館の経営を手助けして欲しいと…レイ家では傾いた旅館などの再興も力を入れているから」
旅館だけでなく農家も経営の危機を迎えている昨今。
町おこしが必要な状態となっているが、現段階では適任がいないらしい。
「いいんじゃないの?」
「そうだ、ご老公は主の能力を買ってくださってるんだろう」
一族では私は爪はじき状態だった。
父親はまぁ知らぬふりだし、何より長女でも跡継ぎとして才がない私だから仕方ないのだけど。
「第一、本家の連中を見返すチャンスじゃない?」
「見返すって…」
「兄者、主は本家を追い出された身だ。独立を果たし審神者としても成果を上げているんだ。おんぶにだっこで胡坐を家具出来損ないの害虫を見返しても意味がない」
何気なく酷くない?
「まったくです。まともなきょうようもなく、あるじさまをないがしろにして、あとからごまをするのがせきのやまです。そのときはこれをまきましょう」
塩ならぬ次亜塩の原液?
そんなのかけたら大変なことになる!
「この際、馬鹿共の土地を奪ってしまえばいいのです。聞けば経営が芳しくないとか」
「最高の復讐する?」
違う方に復讐を置き換えた!
「ボクご当地アイドルになるよ!!」
「俺も!美味いもん食わしてもらえるかな?」
厚が持ち出したのはご当地の雑誌だった。
確かに御当地アイドルは名物を紹介しているからないとはいいきれないけど。
「ちょっと待って!俺達を忘れてない?」
「僕達も一枚噛ませて…」
「お手伝いなら僕に任せて」
私達の話を聞いていたらしい新選組一派が現れる。
「やっぱり可愛い俺が行くべきでしょ?主、俺に任せてよ」
「言ってろよブス」
「聞いたら、土方さんの縁の地もやべぇんだろ?かっこよくて流行りの刀の俺の出番だな!」
「流石兼さん!」
「今こそ俺達の出番だ」
ちゃっかり聞き耳立ててたわね。
ここまで来たら仕方ない。
彼等に協力を頼むことになり、本格的に始動した。