第11章 悪魔の心臓
ザンク「ヒッヒッヒッヒマスターハデスにやられたんだろ?そうだよなマカロフ。にしてもやっかいな鬼までもマスターハデスにやられるとはなヒャッハッハッハ」
ナツ「マスターハデス?」
マス「よせ…ナツ……敵う相手じゃない」
ナツ「敵わなくたって…」
マス(!!恐怖!?あのナツが…)
ザンク「どうしたドラゴンスレイヤー…全身から脂汗が出てるってよ」
ナツ「……っこれが…恐怖」
マス「ナツ…」
ザンク「ハッハッハッそうだ…それが恐怖だ。絶対なるものを前にしたとき人は恐れおののき止まることしかできねぇ」
マス(もういい…逃げてくれ)
ナツ「違う…これは確かに恐怖だけどギルダーツの言ってた恐怖とは別の恐怖だ」
ザンク「はぁ?」
ナツ「この震えは…じっちゃんやアカリをこんな目に合わせた敵を…俺以外の誰かに始末されちまうことへの恐怖。マスターハデス…必ず俺の手で倒す。俺はお前達を絶対許さねぇ」
ザンク「マスターハデスを倒すだと?……冗談でもそんなこと言えねぇようにしてやるってよ。そんな炎は痛くねぇってよ」
マス(黒い炎…?あやつも火の魔法を!)
ザンク「竜の炎と神の炎じゃ格が違うってよ!……神の炎は燃やすんじゃない…全てを破壊する焔の薙刀だってぇ!……あぁ?」
ナツ「うおらっ!……がはっっ」
ザンク「神の炎は魔導士を喰うのが好きだって……炎神の晩餐!」
ナツ「ぐわぁぁぁっ!!」
ザンク「この炎に包まれたが最後…灰になるまで出ることはできねぇ!」
マス「ナツ……!」
ナツ「こんなもん……逆に食ってやる……!」
ザンク「無駄だよ。竜の力じゃ神の炎は喰えねぇってよ!」
ナツ「がっ……がぁっ!!」