第24章 世代交代【第4部】
「……ぷは!顔真っ赤すぎ!だっせー!」
「っるせー!張り倒すぞテメェ!」
「はーん?できるもんならやってみな?」
ふふっといつもの含み笑いで雪村からぴょんっと身軽に離れていく。その光景に心の中で安堵している自分がいた。
口は荒いが、端正な顔立ちに、白髪のセンターパートが良く似合うこれまた驚くほどに美形な容姿をしている雪村。
DES・Rowはアイドルグループでも兼業するために美形が揃えられてるのかと疑いたくなるほどだが、もう一人の身長190cm超えの幹部は熊とオークとゴリラを足したような容姿だったのを思い出す。
「デス・ロウで一番喧嘩強えのってやっぱなのか?」
疑問に思ったことをそのまま吐き出してみる。
「それはそうでしょ、に至ってはデス・ロウどころか俺らの世代最強じゃない」
「言ってもお前俺とタイマンして勝ったじゃん」
「マジで!?」
どうやら九条はに勝ったことがあるらしい。ドラケン以上に強いとは聞いていたが、ここはNo.2ですらマイキー並なのか。
「…それだと誤解生む。勝ったのは100回のうちの1回だけでしょ」
「そうだっけ」
「俺も九条に勝ったことあるぜ〜」
「それはお前が目に砂かけてきたからだろ、あんなの卑怯」
「あはは!あったねぇ、アレは手段選ばなすぎで傍から見てて面白かった。自分がやられたらぶち殺すだろうけど」
「勘弁してください」
「…俺もう砂場あるとこでタイマンしない。あれ痛かったし、普通に」
トラウマになってんじゃん!あはは!と腹を抱えて笑うをみながらペットボトルに口をつける。
「そういえば明日の抗争何時からだっけ?」
「18時から」
「またお前ら抗争すんのかよ」
ドラケンが言う。
「あのね、うちらがこんな喧嘩売られてんの、東卍が解散したからってのもあるからね」
「なんでだよ」
「ただでさえ東卍かデス・ロウに勝てば天下統一みたいな風潮あったからなぁ。東卍消えたらそら俺らのとこ来るわな」
困っちゃうよなぁと、さして気にしている様子もなくカラカラと笑う雪村。
「…でも、そのうち万次郎はまたなんかやらかすよ」
「…どういう意味だ」