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【男主】長編【東京卍リベンジャーズ】

第1章 皇帝【第一部】



「タケミっちに会わせたい奴がいるんだ」

そう言ってマイキー君とドラケン君に連れてこられたのは西東京エリア・八王子にある廃ビル。
あちこちスプレーの落書きだらけで、いかにもな空間だ。

ある扉の前で立ち止まり、マイキー君がノックをする。

「、いるか?」
「いるよ、どうぞ」

ゴクリと唾を飲み込む。
予め2人からは話を聞いている。
この扉の向こうにいるのは、総勢250人を束ねるカリスマ、DES・Rowの総長。
無敵のマイキーと同等の鬼才ぶりから、「皇帝」の異名を轟かせている化け物。


ガチャリと扉をあけると、その先から光が射し込む。
眩しくて、目が眩みそうになるのをどうにかこらえる。


「いらっしゃい、どうしたの?わざわざこんなところまで。遠かったでしょ?」


そこには、ソファーに座り優しく微笑んだ美しい人がいた。

「君は初めましてだね、
俺はっていいます。
デス・ロウの総長です。よろしくね」
「え…?」
「え?じゃねーだろうが、挨拶しろ」

ドラケン君に頭をしばかれ、我に返る。

「いてっ!あっ!!花垣武道です!!よろしくお願いしますっっ!!」
「武道くんね、よろしく。いい子そうじゃない。そうだね、まるで…

大人みたいな顔をしている」

「!?」
「あ、ごめん、気分を害しちゃったかな?」
「い、いえ!」

ホワイトアッシュのサラサラとした髪に、長い睫毛、白い肌。細く華奢な体。
とても暴走族の総長には見えない。
だからつい、情けない反応をしてしまった。

だけど、マイキー君と似たカリスマ性と、人を見る目があると感じた。

「俺はさ、まあ部下達の前では一応オラつくけど。普段はそういうのちょっと苦手で。だから俺には気を使わなくて大丈夫だからね」

人あたりの良さそうな声と話し方。
こんな人が、「皇帝」なのか。
こんなに物腰柔らかな人が、何故…

「仲良くしてね」

そう言いながら差し出された手を握り、顔を見た瞬間ある映像がフラッシュバックした。


思い出した、

未来で見た写真では、逆光で顔がよく見えなかった


『皇帝・はデス・ロウを抜けた後に何故かラブホテルで遺体が発見されています。

自ら短刀で首を切った事による失血死です。』


ナオトの言葉が蘇る。
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