第2章 ももいろこーひー【桃】※裏有り※
ソファでの行為が終わる頃にはアイスコーヒーの氷はすっかり溶けてしまい、その後リビングからベッドに移動した私達は、そのまま朝まで眠ってしまった。
朝になり、なんとなく目が覚めると、整った顔立ちが目の前にドアップ状態で映り込んできた。
「やっぱイケメンだな…」
普通にしててもカッコイイけど、やっぱさとみの寝顔は破壊力抜群だ。
「なあに見とれてんの?」
しばらく見つめていると、急にさとみが喋りだす。
「へ、お、起きてたの?」
「ん、俺もさっき起きて、くろばの寝顔見てた」
そう言っておでこにチュッとキスをされる。
それに応えるように、そのままさとみにくっついた。
「こうやって一緒に寝るの久しぶりだね」
「だな。でもこんなただれた生活毎日してたら、俺動画投稿出来なくなるかも…」
「フフッ、なんじゃそりゃ」
そのままさとみを見上げて微笑むと、さとみの目の奥がギラッと光ったような気がした。
「…さ、さとみさん」
「はい」
「ま、まさかだとは思うのですが…」
そう声を発した時、既に私の素足にはさとみの足が絡まっていた。
「そ、そういえば私、昨日のお昼から何も食べてないんだけど…」
「ん?何言ってんの。しっかりいただいただろ俺の事を」
「あ、いや、そっか。って、それまた意味違くない?」
「済んだらすぐに飯作ってやるから…ね?もう一回しよ…?」
おねだりするように私の胸の辺りに頭を擦り寄せてきて、上目遣いで私を見上げる。
私はさとみのこの顔にも弱い。
もうさとみの全部に弱い気がする。
そのまま私の返答を待たずに、覆いかぶさるようにキスをされた。
「や、焼肉…!焼肉食べに行く…!」
「はいはい。もう何回かシた後準備して出掛けよ」
「い、一回って言ったじゃな…!」
私の訴えも虚しく、私の言葉ごとさとみのかぶりつくようなキスによってかき消されてしまった。
でも、まあ。
こういうのも悪くない。
少し俺様でだいぶ変態な彼だけど。
私の大事な人。
ずっと大好き。
〜End〜