第1章 野武士

梨本ういが僕を殺すの替え歌で吉/村/崇が俺を殺す（吉徳、315視点）

渋谷の劇場の楽屋で　相方と喧嘩したんだ
他の芸人が騒がしい　汚い業界さ
渋谷の劇場で　三密な世界で
観客が騒がしい　何がそんなに面白いんだ

だいたい同じ毎日を　引きずるように過ごすよ
有り触れた出番を　やり過ごすようにこなすよ
マンションに帰って無の世界　無気力に過ごし
お気に入りのアメリカンスピリットの黄色を　口から肺に吸い込む

いつものことさ

何も考えず奇声あげ
普通のことを言って
なぜか先輩にサイコ、変わってるとツッコまれ
夜には変な夢を見る

ぜんぶお前らが悪いんだ　誰も分かっちゃくれない
上下関係を押し付けてきて　どんだけつまらん人間だ
ぜんぶお前らが悪いんだ　誰も分かろうとしない
ももクロとBiSHとフィロのスとアイドルと吉村だけが俺のこと　本当に分かってくれるんだ

自惚れまみれ

「テレビで結果を残さないだけでさ
俺に押し付ける気かよ
自分で招いた散々な結果を
俺のせいにするな」

そうさ崇は俺の神様
勝手に作った幻想の中
本当のお前を知りもしないが
俺を重ねて独り思うさ

相方が好きな癖にさ
生まれながらのサイコパス
養成所に通うこともしないで
アメリカンスピリットを吸いギャンブルと麻雀をする借金まみれのサイコ

どうせ死ぬのならいっそのことさ
相方に殺され死にたいよ
在り来たりな橙色の世界で
吉村崇が俺を殺す