第25章 仙台などでの出来事（角名）

ただ、やっぱり試合を見にくる気はあるらしく

まじで意味わかんない。




そして俺にとしてもやっぱり来てほしいし。



あとは今度はあおいさんと一緒に行くって言ってたし


仙台初めてだし、

あおいさんと一緒に新幹線に乗れば気分も変わって

なんかいつの間にかいつも通りのに戻ってたり。




今俺がやるべきことは

黙ってポストにチケットを入れておくこと。



だな。




ただ、モヤモヤとした気持ちを抱えたまま仙台入りをし

そして用意したチケットの座席あたりを確認すればはいる。


だけど、年末に「ユニフォーム着てきて」ってお願いしたのに

着ていない。




………はぁ





プロとして良くない。


そんなことは百も承知だけど



ノリきれない。





なにこれ。

自分でもびっくりするくらい調子悪すぎ。





明日もこの調子はヤバい。

できれば今日、とにかく会いたい。



終わったら連絡しよ。


なんて思いながらホールに並んで退場するお客さんを見送る。





「ありがとうございました～」



何度もこの言葉を繰り返す


んだけど





「ありがとう…………え？」





目の前を通りすぎる

ジャッカルのユニフォームを着たジャッカルのファンだと思った女の人は、


だった。




え？



………は？？




意味わかんないんだけど？？？





「倫太郎くんお疲れ様でした～！

おめでとう～！」



「あ、ありがと………えぇ？」





そしての後ろにいて、

俺に向かってお疲れ様と声をかけてきたジャッカルファンは

今度はあおいさん。



目を合わせないどころか、

こっちを向こうともしないとは対象的に


ニコニコと手を振りながら

いつも通りお疲れと声をかけてくれるんだけど。





は？


なんでジャッカル？？




ただもちろんここでそんなことは聞けないし、

例え聞けたとしても、あっという間に流れに乗って出口へと向かっている。


そして横目で見ると、侑のユニフォームを着たにむかって、侑が何か楽しそうに笑っていて。




は？？



まじで意味わかんないんだけど。