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Smile Bouquet

第28章 大型魔獣と突然変異




レティシア
「ユリスは…気付いてたのかな」

ルシアン
「エドゥアルの変化に、か?」

レティシア
「嗚呼。…エドゥアルの事を調べてたわけだろ」

ルシアン
「ユリスなら気付いてたかもしれないな」

レティシア
「だよな。……ぜってぇ…捕まえてやる」

ルシアン
「嗚呼、必ずな」


2人は軽く拳を重ねる。
ルシアンはその後、少し走ってくると言ったため特別室の近くで分かれた。

レティシアが何となく特別室へと入ると、1つのデスクに灯りがついていた


レティシア
「リアム?」

リアム
「ん?…あぁ、レティシアか。どうしたんだ?」

レティシア
「リアムこそ」


そう言葉を交わしながらリアムの隣に椅子を引き腰を掛ける


リアム
「いや、何か落ち着かなくてな。…俺じゃ何も分かんねぇとは思うけど…」

レティシア
「エドゥアルの居場所を探ってたのか」

リアム
「嗚呼」


苦笑しつつも答えるリアムをレティシアは、じっと見詰める。そうしていると不意にその瞳が重なり、思わずレティシアは目を丸くする


リアム
「レティシアは…エドゥアルさんを捕まえる事に抵抗ねぇのか?」

レティシア
「無いな。…むしろ早く捕まえてやりてぇ」

リアム
「…何で?」

レティシア
「あいつに対してむかつく事は沢山あるが…これ以上、罪を重ねて欲しくはねぇんだ。そう思うのは甘いのかな」

リアム
「甘くねぇと、俺は思うぞ」

レティシア
「そうか?」

リアム
「嗚呼。だって、自分の知ってた奴が罪重ねてんの見てて苦しいだろ。……相手の言い分じゃ自分が原因だし、とかレティシアは思ってそうだな」

レティシア
「ははっ…バレてたか」


小さく声を出して笑ったレティシアはリアムの肩に頭を預ける。突然の小さな重みにリアムは一瞬、身体を硬直させるが何とか平静を装う


レティシア
「本当に…私を思ってやった事だとしても…なんつーか、私を言い訳にして自分がしてぇ事をしてる様な気がして嫌なんだ」


吐き出されるレティシアの本音を聞いてリアムは、思わず肩に乗っているレティシアの頭を撫でた



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