第26章 呪縛と秘密
─ガチャ
ルシアン
「やっと来たか」
オリヴィア
「へぇ…!」
ソフィア
「わぁ…っ」
リアム
「……っ…」
ノア
「………」
ルシアンの声に反応したリアム達が扉の方を見ると…
普段、下ろしている事が多い金の髪は適度なルーズ感を残しつつもアップスタイルで纏められて、大きめのピアスが目立つ。
クロスホルターネックで普段通りに谷間は主張されているが、今回は背中まで大胆に大きく開いている。
マーメイドラインのドレスは、右脚前部分の膝少し上までにスリットが入っており…その部分にフリル等はなく、すっと広がる。
黒の色がレティシアの白い肌を更に綺麗に見せている様だった
シンプルでありながらも気品溢れる姿に各々が反応を見せるが、リアムとノアは固まってしまった
レティシア
「な、何だ。じっと見たまま固まるな」
どこか照れた様に述べるレティシアに2人は、はっとする
ノア
「いつも綺麗だけど、今日はまた違った姫さんの綺麗な所が見れて嬉しいよ!」
リアム
「……すげぇ…き、綺麗…す」
オリヴィア
「ふふ、何で僕ちゃんは敬語になってるのよ」
リアム
「うっ…」
耳まで真っ赤に染めながら述べるリアムをオリヴィアが小さく笑うと、リアムは思わず顔を逸らす。
素直にちゃんと褒められるノアをリアムは尊敬した。
レティシア
「ふむ…中々、似合ってるじゃないか」
腕を組みながらそっぽを向いているリアムを見てレティシアが声を掛ける。
マスタードのジャケットとズボンで、ネイビーブルーのベストには同化するように千鳥格子柄が。シャツはベストより少しだけトーンが明るい色を合わせ普段よりも落ち着いた雰囲気だ。
レティシアの言葉に照れてしまい、リアムは思わず口を片手で覆う
リアム
「あ、ありがとう…」
レティシア
「ん、どういたしまして。…あ、そうだ…ジル」
ジルヴァ
「にゃ?」
レティシアがしゃがむとジルヴァは首を傾げながら彼女を見上げる。レティシアは持っていたベロア素材のリボンをジルヴァの首につける。白の毛にボルドーが合っていてレティシアはその愛らしい姿に目を細め、優しく頭を撫でた