第26章 呪縛と秘密
ノア
「リアムくんゲームやる?」
椅子に跨るように座り直したノアが背もたれに肘を乗せながら、唐突にそんな質問をリアムに投げる
リアム
「まぁ、たまに」
ノア
「ゲームってMPあるっしょ?」
リアム
「あぁ、技出したりする時に消費するやつすね」
ノア
「そそ。魔力は無限じゃないんだ。要するにMPみたいなもんで減ってっちゃうんだ」
だが、ノアの言葉にリアムは首を傾げる
リアム
「え、でもマナの結晶があんだから関係ねぇんじゃ?」
ルシアン
「レティシアみたいに元々、魔力量が多い奴は減るのが遅そいが…ある。元々持ってるタンクの量分の魔力を使い切ったらMPが回復するまで待つ。ただ徐々に回復していくから0にはならない」
リアムの疑問に答えたのはノアではなくルシアンだった
リアム
「だから、連続で出せるっつー事すか?」
ルシアン
「らしい」
ノア
「まぁでも、瞬間移動を何度もやらないのは結構な消費量だからかな」
レティシア
「多分だが、そこまで魔力量が多くない奴は回復するまで待つしかないんじゃねぇか?」
リアム
「へぇ…便利でも使い方考えねぇと万能では無いんだな」
レティシア
「そりゃな。何事にもデメリットはつきもんだろ」
ルシアン
「けど、レティシアやノアは困った事ないだろ」
レティシア
「ねぇな」
ノア
「だね。オレもない」
オリヴィア
「ちょっと、私も無いわよ」
自分も忘れるな、とでもいうようにオリヴィアは少し拗ねたように声を掛けてこればルシアンは、すまないとオリヴィアに謝罪をした
リアム
「つまり…?」
ルシアン
「つまり、技術や魔力量だけじゃなくセンスも必要って事だ。自分の魔力がどれだけかを理解するのも必要だし、全てを考えて魔法を使えるセンスも大事って事だ」
リアム
「へぇ…ルシアンさん詳しいすね」
ルシアン
「ユリスがレティシアに言ってたのを覚えてただけだ」
成程、とリアムが納得する。
すると突然、レティシアが思い出した様に声を上げる