第7章 教えてもらう権利
暫く躊躇っていたリアムだったが、気になる気持ちの方が大きく膨れ上がった今…彼はルシアンに再び声を掛ける
リアム
「あの…」
ルシアン
「ん?」
リアム
「レティシアは何処に行ってんすか?良く消えるじゃないですか」
リアムの問い掛けにルシアンは、困った様な…それでいてどこか悲し気な表情を浮かべて小さく息を吐き出す。
それを見たリアムは、やはり不味かったかと思い何でも無いと口にしようとした時ルシアンが阻んだ
ルシアン
「あいつにも、俺にとっても大事な奴に…会いに行ってんだ」
リアム
「え…?」
ルシアン
「…レティシアもそろそろ話すべきだって言ってたから丁度良いか。長い昔話になるが、聞いてくれるか」
リアム
「…はい」
ルシアンの表情を見ながらリアムはしっかりと刻まなくてはならないと思い、ぐっと膝の上に置いた拳を握り大きく頷いた