第5章 注意
「寒いのか?」
ローが心配そうにこちらの様子を伺う。
「っ……少し、寒い、かも」
「……」
バサッ
「わ⁉︎」
いきなり何かをかぶせられた。
「…お前が着替えている時、探してた。」
ローは真鈴に、長袖のフード付き上着をかぶせた。
「あ…ありがとう、ろ、ロー……」
「‼︎ あ、あぁ…」
女に呼び捨てで呼ばれた。
なんだかこそばゆい思いが心を埋め尽くす。
…ローは、無意識に口角を少し上げていた。
「‼︎」
真鈴がローの変化に気がついた。
(笑って……る? )
ローを見つめる。
ローがそれに気がついた。
「……なんだ」
「‼︎ あ、いえ、何も…」
真鈴は目をそらした。
「キャプテンー‼︎」
「‼︎」
ベポが部屋に入ってきた。
「キャプテン、どこー…」
「…ココだ。」
「あ、いたキャプテン‼︎」
こちらに駆け寄ってきた。