第4章 これから
…一通り、ニューメンバーの真鈴を紹介した後。
「あとは…ベポだけだな。…どこ行きやがった…」
「…。」
真鈴はローに手を引かれるがままになっている。
(それにしても…この船、広っ‼︎ しかも潜水艦だし…。)
そんなことを考えていると突然、
「あ、いた。」
「…わっ⁉︎」
ローがいきなり立ち止まったので、背中にぶつかってしまった。
「す、すみません…」
「別にいい。…おい、ベポ‼︎」
「あーい‼︎ 」
「⁉︎」
白い熊がこちらに駆け寄ってきた。
「何ですか、キャプテン‼︎」
「!⁉︎」
(く、熊⁉︎ しかも喋った⁉︎)
ベポ、と呼ばれた人物(?)は、白い毛並みの熊だった。
ローよりもデカい。
「こいつがあの時拾ー…って、おい、どうした?」
真鈴はローの後ろに隠れ、ローの服の裾を握っている。
ローはそんな真鈴を見て、ふと、
(……………可愛い。)
…そう思った。
「…ねェ、」
「? どうした」
「………食べないよね、この人(?)」
…沈黙。
「……そんな訳ねェだろ。」
(何を言われるかと思ったら…そんなことかよ。…何不覚にも可愛い、なんて思ってんだ…)
前髪をくしゃ、とかいた。