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【ハイキュー】初恋【岩泉一】

第10章 初めてばっかりの日


「てか遅くなったな。スマン。

ほら、帰るべ」





そう言いながら、ほっぺたにあった岩泉先輩の左手は

そのまま下におりて、私の右手を取られる。





「………え」



「イヤ?」



「いやなわけ、ないです」



「じゃ」





初めて、


二人の冷たくなった指が絡み合う。




岩泉先輩の手は大きくて、ゴツゴツしていて



そこからまた、じんわりと

熱と好きが滲み出す。







中学生の頃の岩泉先輩は

同じ中学校のひとつ上の先輩なんだけど、



話したことなんてもちろんないし、

岩泉先輩は私のことなんて知らない。



だけど、バレーが上手くてカッコよくて


中学生の私にとって、芸能人なんかと同じ存在。





そして、初めて好きになった人。





その人が、今私の隣にいて


そして彼氏として



手を、繋いでいる。




少しだけ、ギュッと

力を入れてみると



それに、もっと大きな力でギュッと返してくれて。





「………見ないでください」



「先にしたのだべ?」



「そうですけど………」





ドキドキしすぎて、やっぱり心臓が飛び出しそう。





だけど、もしも私の心臓に何かあった時

岩泉先輩が助けてくれるみたいだから。





これからも安心して?


ドキドキしていきたいと思いました。





--- end ---

2021.6.4
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