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【ハイキュー】初恋【岩泉一】

第10章 初めてばっかりの日


「てかさ」



「はい?」



「その、岩泉先輩っていうの。やめね?」



「え?」





突然何を言われているのか





「だーかーらー!呼び方!」



「じゃあ、岩泉さん?」



「え、そっち?」



「どっち?」





この二週間で、ずいぶん呆れられてもきた。





「………てか、俺の名前。知ってる?」





怪訝な表情





「え?!知ってますよ!

知らないわけないじゃないですか?!」



「そ」





ただ、





「ただ、名前で呼ぶのは、ちょっと」



「え?」





なんで?と


だよねぇ。





「いや、ものすごく恥ずかしいというか………」





岩泉先輩は

最初から今日までずっと "岩泉先輩" であって



それ以外


それも名前となると、ちょっと。





「とりあえず呼んでみて」



「えぇ?!」



「やっぱ知らねーんじゃね?」



「いや!だから!それは!知ってますよ!」



「じゃあいいべ?

俺ばっかりいつまでも名字と先輩って、なんかイヤだろ」



「………そうですか?」



「じゃあ俺ものこと、名字で呼ぼうかな」



「えぇ?!それはイヤです!」





そんなの絶対に絶対にやだ!





「とりあえず一回、な?」





…………。





「はじめ………さん?」



「堅苦しくね?」



「えぇ………

このほかに呼び方知りませんけど」



「呼び捨てでいいべ」



「いやいやいやいや!無理です無理です!」





顔の前で全力で手を振る





「でも "さん" はな~」



「あ、じゃあはじめ先輩!」





"先輩" だったらいける


よし!これでいこう!





「"先輩" は名字だけで十分だべ」



「えぇ…………」





どうしよう。
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