第8章 帰り道(岩泉)
バイト中だったら返事がないだろう時間帯に
メッセージを送信する。
少し待ったけど、既読すらつかない。
………たぶん、バイト中、か?
「あ、今日何してる?ちょっとだけ飲みに行かね?」
がバイトだった時
終わるまでの時間潰しに友達を誘う。
さすがに、それだけのために出てきたとは言えなくて
口実作り。
………はぁ
もちろん友達には何で誘ったかなんて言わずに
ある程度の時間で強制的に解散。
のバイト先の近くで
ひとり、コーヒーを飲みながら待っていると
【バイトでした!今終わりました!】
あ、よかった。
と、すぐに返信する。
【お疲れ。この後何か予定ある?】
【ないです!】
その返信にホッとする
【バイト先の前で待ってるから、一緒に帰らね?】
待っている間、少しだけドキドキした。
だけど
【大丈夫です!】
という返信に、ほとんど残っていなかったコーヒーを流し込んで、
のバイト先に向かう。
バイト先の少し手前で待っていると
「あ!お疲れ様です!
スミマセン、お待たせしました」
階段を駆け上ったのか?
少し息を切らしたに声をかけられて
「おう。お疲れ」
今はバイト後
髪をおろしているを見るのは二度目
「………なんですか?なんか変ですか?」
「あ、いや。ゴメン」