第7章 【魔法薬学での発見】
「そうか!ハリー達は闇払いを目指しとるのか!!いやぁ、たいしたもんだ!!このご時勢、あえて危険な職に就こうだなんて!」
「ああ!それにハーマイオニーはあれだろ?もう沢山科目を取っているし。勉強時間を増やすために、ハグリッドの授業を諦めたのは苦渋の決断だったって言っていたよ」
「そうだな、あの子は他の子よりも沢山授業をとっていた。努力家だからな、ハーマイオニーは」
「そうなんだ、3人とも将来のため仕方なく『魔法生物飼育学』を諦めたらしい。そうじゃなければハグリッドの授業を取らない訳がない!!」
最後のダメ押しをすると、ハグリッドは感心したように「うんうん」と頷いた。
「そうか、それじゃあ仕方がねえ。俺はてっきり――いや、よそう。そう言えばお前ぇさん、その本はどうしたんだ?」
「これか?勉強のために借りたから、今から図書館へ返しに行くところだ。私は去年魔法が使えなかったから、実技は自分で勉強しなければならないんだ」
「そうだったな……クリスも苦労してるんだな。よし、その本を貸せ、図書館まで俺が持ってやる」
「ありがとう、ハグリッド」
最大の感謝とばかりに、クリスはにっこり微笑んだ。
そんな努力の甲斐もあって、ハグリッドは今週末の土曜日に家に遊びに来いと誘ってくれた。
もちろんクリスは快く承諾したが、内心では「この貸しは高くつくぞ」と思いながら、笑顔でハグリッドと一緒に図書館まで歩いていった。