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ハリー・ポッターと夢幻の探究者

第22章 【笑い合えるのであらば】


 クリスが目を覚ますと、暗かった夜空には既に日が差していた。どうも気を失っている間に、医務室に運んでもらったらしい。
 辺りを見ると、見慣れた部屋に先ほど『死喰い人』と戦ったメンバーの殆どがいる。居ないのはハリーとルーナだけだ。
 ベッドから身をおこし、クリスは備え付けのスリッパを履くと、メンバーの殆どが取り囲むようにして控えているベッドに近づいた。

「あれから何があったか、誰か教えてくれないか?」
「クリス、起きたんだね!」
「体はもう平気なの?」
「ああ、馬鹿みたいに調子乗って、精霊を2体も召喚したのがまずかったらしい」

 魔力や体力不足以外に、怪我などをした痕跡はない。昔は精霊を無理やり召喚したら1週間も寝込んでいたのに比べたら、まだマシと言えよう。
 ロンとハーマイオニーは顔を見合わせて笑ったが、他の人たちはそういう雰囲気ではないようだった。

「どうしたんだ?」
「ビルが、狼人間に襲われたんだ。変身していなかったけど、恐らく後遺症が残るってマダム・ポンフリーが……」

 ロンが落ち込んだ声でそう言った。クリスがちらりとベッドを見ると、あのイケメンだった顔に無残にも包帯が巻かれ、所々に赤い血が浮かんでいた。
 他に怪我人はいないか聞くと、ネビルが気を失っているが、間もなく意識を取り戻すはずだとルーピン先生が言った。

「それじゃあ、ハリーとルーナは?」
「ハリーは……まだ戻ってない。今、ルーナに迎えに行かせたよ」
「どこに?」
「……ダンブルドアのところだ」

 アズカバンから帰ってきた時よりも一際暗い声でシリウスが言った。シリウスの言葉からすると、まだダンブルドアが殺されたことは皆には教えてないらしい。
 きっと自分の憶測だけではなく、ハリーからキチンと詳細を聞こうとしているのだろう。
 その方が良い、とクリスも思った。いや、出来るならば一生そのままでいたいくらいだった。

 しかし、嫌でもその時は来てしまう。
 クリスが目を覚まして30分もしない内に、ハリーとルーナが医務室に入ってきた。
 ハリーは酷く落ち込んでいて口が利けないんじゃないかと言うほどだったが、ルーナにポンポンと肩を叩かれると、ハリーは透明マントに隠れながら見ていた一部始終をぽつりぽつりと話し始めた。
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