第13章 【クソったれクリスマス】
「――つまりハリー、君は確かにセブルスがドラコの計画に協力を申し出ていたって、そう言いたいんだね?」
「はい、間違いありません」
12月25日、ルーピン宅。その日クリスは初めてハリーの口からその話を聞いた。そもそも、何故ルーピン先生の家でそんな話をする事になったのか。それは約6時間前まで遡る。
帰る家のないクリスは、ハリーと一緒にロンの家である『隠れ穴』でクリスマス休暇を過ごしていた。
それは良いのだが、久しぶりの『隠れ穴』では、結婚式を目前に控えたビルとフラーが、人目もはばからずイッチャイチャ、イッチャイチャしていた。それを見て、クリスはあることに気づいた。
「なあ、フラーって私達より3つ年上なんだよな?」
「そうだね」
「つまり3年後……いや、来年には私だって結婚できる歳なんだよな?」
「まあ……法律上では」
「結論として、私も来年にはルーピン先生と結婚できるわけだな!?」
「どうしてそんな結論に至れたのか知りたいね」
「クリス、結婚には両者の合意が必要なんだよ?」
ハリーとロンはまるで可哀想なものを見る目でクリスを見ていた。
親友達から遠まわしに「妄想も大概にしろ」と言われ、クリスは一旦は落ち込んだが、ちょうどその時入ってきたウィーズリーおばさんの一言で恋の導火線に火がついた。
「リーマスが、今日の夜に来られるそうよ!シリウスと一緒にね」
「シリウスが!?」
「ルルルルーピン先生が!?」
ハリーは名付け親の訪問に反応したが、クリスの都合の良い耳は前半部分しか拾っていなかった。
噂をすればなんとやら、これは幸先が良いとクリスは直感した。
思えばルーピン先生に恋をしてから丸3年半、初めて会ったときに比べれば自分も少しは大人っぽくなった……気がしなくもない。
結婚は流石に言い過ぎかもしれないが、そろそろ次の段階に進んでも良いんじゃないだろうか。
「よし、決めたぞ!今夜ルーピン先生にアタックする」
「はいはい、頑張ってね」
またも都合の良い耳はハリーの言葉をスルーし、こうしてはいられないとクリスは来るべき決戦の時に備えてシャワーを浴びに行った。